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ネットワーク『地球村』代表 高木善之と各業界の著名人との対談です。
この対談から「世界を変えていくプロジェクト」が生まれています。

2008年のスペシャル対談

2008年11月号  NPO法人青草の会 木の花ファミリー代表 古田偉佐美

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konohana.jpg 静岡県富士宮市で、農的な自給自足コミュニティを営む「木の花(このはな)ファミリー」。
93年に20人からスタートし、その後、同じ志を持つ仲間が増えていき、今では50人の大所帯です。
4月に同ファミリーを訪問した高木代表は、「いさどん」こと古田偉佐美さん(写真右)と意気投合しました。今回は互いに共感しあう対談になりました。


■ きっかけは27年前

高木:遠くからようこそ。4月におじゃましたとき、木の花ファミリーには、農的な自給自足の暮らしがあって、仲間たちが一緒に仲良く暮らしていて、夜は「大人会議」という話し合いの時間がある。ここは『地球村』のめざすエコビレッジの一つのモデルだなあと感じました。木の花ファミリーのきっかけを教えてもらえますか。

古田:私は以前、建築の仕事をしていました。建築というのは、どうしても建築廃材が出ます。建築廃材の行き場所は処分場であったり、焼却場であったり…。それに疑問を持ってしまったんです。それが27年前ですね。

高木:27年ですか。実は、私自身も事故に遭い、目覚めたのが27年前です。

古田:そうでしたか。きっかけが同じ頃とは、何か運命を感じますね。

高木:そうかもしれませんね。で、仕事に疑問を持って、それからどうされましたか。

古田:疑問を持ったまま仕事をやり続けるかどうかを、自分に問うたとき、答えは明らかに「NO !」でした。新しい生き方をしようと決めて、10年後に仕事を辞め、憧れの富士山での生活を始めました。

■ テーマは「美しい」と「みんなで」

高木:大きな決断ですね。

古田:新しい暮らしを始めるとき、テーマを「美しい」にしようと思いました。我々は、命や自然を犠牲にして豊かさを求めてきた結果、物質的には豊かになったけれど、年間3万3000人が自殺をし、さらにはその予備軍が大勢いる…。これは方向を変えなくてはいけないんだ。そのことへの警告が地球環境問題や地球温暖化ではないのか。そんな思いから、美しい自然と共に生きる社会を作りたいと考えたのです。お年寄りと若者とが一緒に暮らす社会にしようと思い、もう一つのテーマを「みんなで」に決めました。私たちの生活のベースは農業です。農業は厳しい現場です。でもみんなでやると、笑っているうちに終わってしまうんです。みんなと一緒なら、苦労も笑えるんです。

高木:その「みんなで」を実現できているベースに、「大人会議」があるのでしょうね。夜にみなさんが集まって話し合う「大人会議」は、非常に印象的でした。『地球村』ではMM(メンバーズミーティング、みんなのミーティング)といっているのですが、とても似ています。

古田:「大人会議」は、この15年間一日も欠かしたことがないんです。昼間は農作業で土地を耕し、夜は「大人会議」で心を耕す。我々の暮らしの中で最も大切な部分です。共同体を作ろうという中では、主義主張が対立を生みます。理想を持っていればいるほど、諍い(いさかい)も生まれます。そこで、話し合うことを始めたんです。そして議論はしない。議論とは、自分の意見を通したい人がやることなんです。

高木:同感です。議論は主義主張や、「自分が正しい」という気持ち(対立)があって、本当に納得することが難しいです。論破しても論破されても、解決しないです。だから私たちは「非対立」ということを大切にしています。

古田:その通りです。「大人会議」では、意見のある人が自分の意見を出し合う。その上で「ここにとって一番いい方法は何だろう」ということを話し合うんです。その中でエゴや対立が取れていきます。

高木:そうそう、MMも同じです。MMは、「みんなにとってどうすればいいだろう」が基本です。価値観、モノサシを抜いて、エゴを外して、みんなにとって何がいいかを話し合うことです。

古田:それはまさに一緒です ! そして真理は掴むものじゃなくて、求め続けることだと思うんです。

■ みんなで考え作る幸せな社会

高木:私は、科学の世界や、企業の中で、主義主張、議論、論破の世界にいましたから、27年前の転換はまさに180度の変化でした。

古田:私の場合は元々変な人でした。会社を大きくしようとかリッチマンになろうとか、そういう願いを実現させようと思うと、得体の知れないメッセージが湧いてくるんです。現実の自分の願いとは、相反するメッセージが沸いてきて、しかもどう考えてもそのメッセージの方が優れているのです。

高木:私も交通事故のあと、もう一人の自分と出会いました。彼は、私が常識だ、当たり前だと信じてきたことを、「どうして ?」と尋ねます。私が説明すると、彼はまた「どうして ?」と尋ねます。私がいくら答えても、彼は「どうして ?」と聞いてくるのです。すると、どんどん考えが深まり、疑問が深まり、とらわれや思い込みに気づくのです。その中で、多くの発見があり、価値観は180度転換したのです。

古田:そのお話、よくわかります。私も、一般的な価値観で生きることに「NO」をいう自分が出てきて、何とか付き合えるようになるまで2年かかりました。辛い時代だったという記憶があります。でも自分の中に元々ある、本質的な部分を思い出している作業なので、辛いんだけれどその方がいいということも実はわかっているんです。
時代が新しくなるときには、変な人が出てきて、価値観が壊れて社会が変化するわけです。私は誰にも負けないくらい変な生き方をしてきましたし、高木さんもそうだと思うのですが、その変な人たちが、地球健全化プロジェクトを進めていると思います。

高木:そうですね。では最後に、読者の方に希望のメッセージをお願いできますか。

古田:私は、問題事があればあるほど、みんなで考えることができるし、みんなで考えれば、みんなにとって幸せな世界ができると思うんです。これから問題事すら楽しみましょう。そんな風に考えています。

高木:そうですね。木の花ファミリーでやっていることは、すべて当たり前であり、すべて新しい。これは、見学や体験してもらった方がいいでしょう。みんなで考え、みんなが幸せな社会(地球村)の実現に、ともに手をつなぎましょう。

■木の花ファミリー
http://www.konohana-family.org/


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