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UNCCD【国連砂漠化対処(防止)条約締約国会議】COP10に参加して(その2)

2011年10月26日


今回のUNCCD(COP10)の成果として、大きく2つのことが挙げられると思います。

一つは砂漠化防止に有効なグッドプラクティス、知見を集め、より効果的な成果を出すようにするために主催国である韓国の提案で「ランドフォーライフ(生命の大地)賞」の設置が決定しました。

研究機関、政治家、ジャーナリスト、NGOなどサスティナブルな土地の運営・管理を行なっている個人やチーム、組織を2012年に表彰を行うための募集も始まっています。ぜひ、サイトも御覧ください。

もうひとつは、温暖化防止条約のIPCC、生物多様性条約のIPBESにあたる、砂漠化についての独立パネルの設置について議論があり、その会議を行う特別作業部会の設置が決まり、一歩前進しました。

地域ごとに行われていた砂漠化防止の取り組みが、全世界的な展開を行なっていくためのとても大きな会議であったように感じました。



また、会議の中で非常にユニークな取組が2つ行われていました。

一つは、ペーパーレスを目指した取り組みです。

会議の参加者には、タブレットサイズのPCが配布されて、必要な書類はすべてサイト上にアップし、PC上で確認を行えるようにしたことです。

国連の会議に参加するたびに莫大な紙の消費が行われ、会議場の至る所に紙くずのヤマができているのがとても気になっていました。今回、会議に参加して、会議場の各国政府の机や会議場のテーブルにほとんど紙がみられませんでした。

韓国政府と韓国企業(サムスン)の取り組みによるところが大きいと聞いています。

もう一つは、会議時間の短縮です。

首脳級会合が行われるときに各国政府が自国の主張を話す時間があるのが通常で、これに3日間程度かかります。途上国の主張を行う場として有効でしょうし、参加者として聞いていて国状などがよく分かり意義は感じますが、主要な国以外の発言は大部分の参加者が聞いていないのが現状です。今回のCOP10ではUNCCD議長の提案でその主張の時間を無くし、ラウンドテーブルで一度に話をするようにしました。

結果、2日間で「食料安全保障」、「RIO+20に向けて」、「科学的、技術的知見」の3つの主要なテーマについて話し合いが終了しました。用意してきたペーパーを読み始めた参加者には、ストップがかかる場面もあったそうです。

また、この会議の議長である韓国の環境大臣は、博士号を持つ環境の研究者であり、英語で司会を行なっていました。対話をするとなると専門的な知識をもった大臣、英語力はもちろん国際的な知識を持つ大臣が必要です。

脱官僚を掲げるのであれば、なおのこと。

ところが、日本からこの会議へ出席している代表団(官僚)は3名。大臣は参加していません。さらにこの国際会議に参加している日本のマスコミもいなかったように思います。ですから、隣の国でこの国連会議が開催されていることを知っている日本の人はほとんどいなかったでしょう。

わたしたち『地球村』も今回の会議まで、砂漠化に対してあまり注意を向けてきませんでした。今回、国連や韓国の取り組みを知り、日本の不甲斐ない現状をいまさらのように感じるとともに、砂漠化防止に力を入れていきたいと思っています。

 

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