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新聞社でここまで違う!原発ストレステスト(記事比較)

2012年02月01日


IAEA(国際原子力機関)が日本のストレステストの妥当性を評価しました。

論点は日本の原子力安全・保安院が行うストレステストは「妥当」であると評価したという話なのですが

これに対して、各新聞社の書き方が見事に違っていたので、まとめてみました。

最初の3社(共同、NHK、読売)と、その後の毎日の違いにご注目ください。

 

 

新聞社でここまで違う、「ストレステスト」のとらえ方

各新聞社ごとに、IAEAが妥当と評価したストレステストの記事について、要点をまとめて書いてみました。

【共同通信】IAEA調査団「方法は妥当」 原発の安全評価を検証
http://www.47news.jp/CN/201201/CN2012013101001527.html

≪前略≫
定期検査で停止中の原発の再稼働は、安全評価の1次評価終了が条件となった。
≪中略≫
保安院は初のケースとして関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の1次評価に対し「妥当」との審査書案を示している。

ストレステストは「妥当」だとIAEAが言っている事が分かります。

 

【NHK】IAEA 評価方法は国際基準適合
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120131/t10015661101000.html

≪前略≫
「評価の方法は国際的な基準に適合している」とした一方で、原発の地元自治体などにさらに説明をすべきだといった改善点を指摘しました。
≪中略≫
保安院は、大飯原発の3号機と4号機について、「テストの方法は妥当だ」と評価していて、IAEAの報告書を踏まえ、来月、最終評価を取りまとめることにしていますが、原発の運転再開は地元に慎重な意見が少なくなく、具体的な見通しは立っていません。

地元への説明をちゃんとした方がいいと、アドバイスがあったようですね。
地元への理解が重要なようです。

 

【読売新聞】ストレステスト結果の審査、IAEA「妥当」
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120131-OYT1T00462.htm

≪前略≫
IAEA原子力施設安全部長は、保安院の審査方法を「IAEAの安全基準に準拠している」と評価した。

IAEAの調査は、ストレステストの信頼性を高めるために日本政府が要請した。保安院の審査方法に対し、国際機関による一定の評価が与えられた形だ。

ストレステストの方法が国際機関からお墨付きを頂けたんですね。

 

どの記事も、大体同じようなことを言っています。

○再稼働にはストレステストが必要。
○そのストレステストが妥当であると、国際機関からお墨付きをもらえた。
○でも、地元への理解は必要ですヨ。

という感じです。

面白いのは、毎日新聞。
毎日さんだけ、全く違った書き方をしています。

 

【毎日新聞】ストレステスト結果の審査、IAEA「妥当」

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120131k0000e040184000c.html

≪前略≫
政府が再稼働の可否を判断する道筋がついた格好だが、地元の了解が得られるかは依然不透明だ。
≪中略≫
国際原子力機関(IAEA)が、日本の安全評価(ストレステスト)に関する審査の進め方についてお墨付きを与えた。ただし今回は、個別の原発の評価結果を審査したわけではなく、関西電力大飯原発3号機と4号機の再稼働を直ちに認めた結果でもない。
≪中略≫
ストレステストを巡っては、評価結果を「原発の再稼働の合否判定に用いるには本質的に無理がある」と主張する原子力の専門家がいる。ストレステストはあくまで、地震や津波など想定以上の事象に原発が襲われた場合、炉心溶融など過酷事故に至るまでにどのくらい余裕があるのかを評価するためのものだからだ。テストそのものに合否の判定基準という「物差し」は備わっていない。
≪中略≫
保安院のストレステストの意見聴取会でも、委員から「再稼働の可否を決める国の判断基準を示すべきだ」との意見が出ている。再稼働を決めるに際しては国民がきちんと納得できるよう、より一層丁寧な説明が求められる。

ストレステストそのものが、再稼働をするために適当であるのかどうか?
そもそもその点について言及しています。

他の記事とは明らかに異質ですが、別の見解からの意見が入っているという点でとても参考になります。

 

ウソではないが、意図はある

各新聞社は、決してウソは報道していません。

ただ、事実の伝え方に差異があるだけです。

そしてそこに、情報を伝える側の意図があると感じるのは私だけではないと思います。

 

人が情報を伝えるのですから、見方によって事実のとらえ方に違いが出るのは当たり前です。

 

何が良い、何が悪いというのではなく

情報には必ず意図がある事を理解した上で、ニュースを読むようにすれば

また違った答えが見つかるかもしれません。