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原発事故の現状福島第一原発の事故は人災(判断ミスや対応の遅れが招いた事故)

2011年4月20日

東日本大震災から1カ月が経過した現在も、大気や海洋に大量の放射能が拡散し、福島第一原発も炉心や圧力容器をはじめ、至る所に損傷があるため、予断を許さない状態が続いています。このような状態まで悪化してしまった背景に、政府の判断や対応の遅れ、事実隠しがあります。このことについて場面ごとにまとめました。(産経1産経2毎日

 

(1)電源喪失
・東電は「過剰な安全性基準はコスト高につながる」と考え、巨大津波を想定していな
 かった。
・想定した津波は最大5.7メートル。実際の津波は約14メートルに達し、非常用ディー
ゼル発電機が冠水して、1~3号機ですべての電源が失われた。


 ⇒安全とコストを天秤にかけた結果、危機の連鎖が始まった

 

 

(2)炉心溶融
 ・原子力安全保安院は「多重防護の安全設計がされていて、炉心溶融の可能性は 
 ほぼゼロに近い」と考えていた。
 ・電源喪失により、安定的に原子炉を冷却できなくなり、炉心溶融が起きた


 ⇒長時間に渡って電源喪失することを想定しておらず、想定外の事故ではなかった

 

 

(3)ベント作業
 ・蒸気で内部の圧力が高まり、圧力容器や格納容器が損傷する恐れが高まった
 ため、ベント(排気)を行った。
 ・政府がベントを行うと表明してから実行するまでに11時間以上かかった


 ⇒この間に炉心溶融が進み、圧力容器や格納容器が損傷して、ベントによって大量の放射性物質が飛散した。

 

 

(4)海水注入
 ・安定的に原子炉を冷却できない状態が続き、早期の海水注入が必要だった
 ・海水注入を行ったのは、炉心が溶融して水素爆発が起きた後だった


 ⇒海水注入の判断が遅れたため、水素爆発が起きて大量の放射性物質が飛散した

 

 

(5)使用済核燃料プール
 ・定期点検のため休止中だった4~6号機は安全と思われていた
 ・使用済核燃料を冷却できずに水素爆発が起きた


 ⇒原子炉の冷却を優先して、使用済核燃料の冷却について何もしなかった

 

 

(6)汚染水
 ・2号機タービン建屋地下で高濃度の放射線を検知(1時間あたり1000ミリシーベルト)
 ・作業員が被曝し、汚染水の存在が判明


 ⇒原発事故から2週間経って初めて汚染水の存在が判明した

 

 

(7)原発事故の規模
 ・元々はレベル4と発表していたが、4月12日にレベル7に引き上げた
 ・3月23日に放射性物質の放出量がレベル7に該当すると分かっていた


 ⇒3月23日の時点でレベル7になると認識していたが、すぐに引き上げなかった


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