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石炭火力発電所は必要か?

2016年07月31日


世界が温暖化に向けて努力している中で、原発事故の経験のある日本はいま、
石炭火力発電を推進しています。今回はこのことについて考えます。(落合真弓)

●石炭火力とは

★火力発電は、石炭、石油、天然ガスの3種類がある。
★CO2の排出量は、石炭 > 石油 > 天然ガス。
★大気汚染は、石炭 > 石油 > 天然ガス。
★発電コストは石炭 < 天然ガス < 石油。
★その結果、環境を重視する国は、「石炭 ⇒ 石油 ⇒ 天然ガス」に推移。
★しかし、価格を重視する日本は、「石油 ⇒ 天然ガス、石炭」に推移。
【エネルギー】日本の発電力の供給量割合[最新版](火力・水力・原子力・風力・地熱・太陽光等)


●日本の電力事情

★原発事故以来、5年間原発ゼロでも電力不足は起こっていない。
★企業も国民も節電に務め、エネルギー公立が改善しつつある。
★暖房が必要な冬も、クーラーが必要な夏も電力不足は起こっていない。
★今後も、省エネ、エネルギー効率の改善を進めることで電力供給に問題はない。


●日本政府の動向

★「エネルギー基本計画」で石炭火力をベースロード電源として推進。
★現在180基の火力発電があるが、さらに石炭火力の新設計画がある。
★新設は48基、電力は原発20基分、CO2排出量は現状の10%以上も増加。
★CO2削減計画どころか、増加計画になっている。
★企業や国民に、省エネ、節電、CO2削減を呼び掛けていない。
 ※詳細 「日本だけ石炭火力発電所を増設」の謎


●火力発電比較

石炭石油LNG
発電コスト9.5円/kWh22.1円/kWh10.7円/kWh
CO2排出係数(※)0.82kg-CO2/kWh0.66kg-CO2/kWh0.40kg-CO2/kWh
※CO2排出係数(kg-CO2/kWh):電力会社が一定の電力を作り出す際に、どれだけのCO2を排出したかを測る指標


●EUの動向

★EU各国は、「国のCO2削減計画を実行する」という強い意思がある。
★脱原発、脱火力の方向が明確、それが着実に実行されている。
★炭素税などCO2抑制の仕組みがある。
★企業や国民に省エネを呼び掛け、助成金を出している。
★「お金より命と安全」の方針が明確である。


●なぜ日本は世界に逆行するのか

★なぜ、電力不足ではないのに48基の大増設をするのか。
 ⇒「経済拡大にはエネルギーが必要」という古い価値観に囚われている。
★なぜ、最悪の石炭火力なのか。
 ⇒CO2の増大、大気汚染で国民の不安、不満を煽り、
 「だから原発が必要」というミスリードをするため。
★将来、電力不足が起こるのか。
 ⇒今後、省エネ、節電を推進し、技術面でも発電効率を改善すれば問題ない。


●日本政府がやるべきこと

★CO2削減目標(2050年に80%削減)の達成。
★火力発電や原発の削減。
★それを推進する仕組み、炭素税などの実施。
★省エネ、節電の推進。またその仕組みの構築。
 電力会社が行う省エネ施策(DSM:Demand side management)など。
★自然エネルギーの推進、女性。
★電力の自由化、自由競争の推進。
★市民発電の推進。


●私たちにできること

★省エネ...エネルギーは必要なだけ、賢く使う。
★再生可能エネルギー...太陽熱、ペレットストーブなどを取り入れる。
★電力の自由化...再生可能エネルギーで発電する事業者を選ぶ。
★省エネ、脱原発に取り組む市民団体を応援、参加する。
★事実を伝える。


安心できる未来、安心できる社会の実現へ行動を始めよう!