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食料問題について

2017年01月01日


今回は、世界と日本の食糧事情から、食料問題についてまとめました。

(落合真弓)


●世界の食糧事情

★世界で1年間に生産される穀物料・・・25億トン

  • 世界の人口・・・2015年 73億人、2050年 97億人(国連推計)
  • 穀物生産料を人口で割ると一人当たり357kg
  • 一人当たり1年間の標準量は180kgだから、必要量の2倍あるはずだが・・・

★世界で約3分の1の食料が捨てられている・・・13億トン/年

  • 生産地で消費するなら発生しないロス
  • 遠距離を運搬するための加工、流通、保存におけるロス
  • 先進国の無駄、ぜいたく、食べ残し、消費期限などのロス

★農産物価格の変動リスク

  • 2006年から2012年は不作により、小麦価格は2.1倍、大豆価格は3.0倍に急騰
  • 2013年からは方策により2012年の半値以下に急落
  • 地球温暖化による異常気象が、地域的な不作を引き起こしている。

★飢餓人口・・・約9億人 (飽食は20億人)

  • 餓死は年間1500万人、2秒に1人
  • 格差、戦争、政治の腐敗により分配が不公正となっている。


●ぜいたく、肉食、飽食

★肉食

  • 牛肉1kg作るために穀物11kg、豚肉1kg作るために穀物7kg、鶏肉1kg作るために穀物4kgを消費している。
  • 世界の穀物の半分が、世界の2割の豊かな人たちの食肉用飼料に使われている。

★肥満

  • 世界では、太りすぎ(BMI25以上)が約21億人、肥満(BMI30以上)が6.4億人
  • 米国では、成人の3人に1人、約6600万人が肥満(BMI30以上)
    ※BMIは、体重を身長の2乗で割った体格指数。標準は18.5~24.9

★一人当たり1日に必要な食料摂取カロリーは2100kcalだが・・・

  • アメリカ 3700kcal
  • 日本 2860kcal
  • コンゴ 1600kcal


●日本の食糧事情

★食料自給率(カロリーベース)39%、穀物自給率28%、主要先進国の中では最低

★日本の一人当たり穀物消費量280kg
 コメの消費は一人当たり年間50kgでほとんどは小麦と家畜の穀物飼料である。

★まだ食べられるのに捨ててしまっている「食品ロス」
 家庭系と産業系合わせて6325万トン=世界の食品援助料(約320万トン)の約2倍
 その大きな原因は日本独特の悪習、①賞味期限 ②3分の1ルール
 『地球村通信』2016年4月号にて掲載

★一方、日本の子どもの6人に1人は貧困

  • 日本の貧困率は先進国で最もひどい(16.1%)。
  • 約2000万人の人たちが年間所得122万円未満で暮らしている。
  • 一人親家庭では更に深刻で、貧困率は54.6%にのぼる。
  • まだ食べられるはずの食べ物がたくさん捨てられている一方で、十分に食べることができない人たちがいることは途上国も日本も同じだ。


★日本は世界に悪影響

  • 食料輸入依存が高い(60~70%)
  • 輸入によるヴァーチャル・ウォーターが多い(627億トン、600トン/人)
    ※食料輸入によって、生産国は莫大な水を消費し、相手国に水不足や水質汚濁等の問題を引き起こしている。
  • フードマイレージ(輸入による資源ロス)は世界一(米国の約3倍・英国の約5倍)

食品ロスは、経済・環境・社会において重要な世界的課題であり、国連は「持続可能な開発目標」として2030年までの食料の損失や廃棄の削減目標を設定している。
参考:平成25年度食料需給票(農水省)より


●日本は自給力が衰退

★1次産業の衰退

  • 深刻な高齢化と従事者人口減少
    40年間で農業GDP割合9%⇒1%
    農業従事者200万人65歳以上の高齢者が10% ⇒ 60%へ上昇
    漁業従事者20万人65歳以上の高齢者が約30%に
    林業従事者6万人高齢化というより、職業として成り立たなくなっている
  • 日本は過度に経済成長を目指した結果、もっとも重要な一次産業を衰退させた。


●猛暑・干ばつの異常気象、人口増により、食糧危機になったら・・・

★世界は食料需給がひっ迫

  • 輸入食料の奪い合い。
  • 輸出国による食料の囲い込み。
     価格の高騰⇒最貧国には食料が回らない⇒さらなる飢餓

★日本は輸入がストップ
 例)1日に芋が主食で6本、ご飯は2杯、焼魚1切れ、糠漬け1皿、林檎1/4個だけ


●私たちにできること

★食べ過ぎ、飽食、過食をやめる。(早食い、大食い番組はみっともない)
★有機栽培や自然農のものを買うなど、地産地消を支援する。
★ぜいたく食、肉食、食べ残しを減らす。
★できるだけ輸入食品より国産食品を買い、国内産業を応援する。
★飢餓・貧困をなくすための寄付や支援活動をする。

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