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世界の家族

2017年07月31日


国が変われば気候風土も変わり、習慣やライフスタイル、考え方も変わる。
今回は、世界の人の暮らしを見て、私たちの今ある状態を考えてみた。

(落合真弓)

●世界のふつうの家族の住まいと持ち物

写真集『地球家族~世界 30か国のふつうの暮らし~』(TOTO出版)は、
とてもインパクトがある! 写真は家族の姿が一目瞭然!
それを文字で伝えるのは難しいがトライ!

日本 家族 4人で、家から溢れるほどの家具、道具、洋服、小物・・・
衣類、洋服は百数十着! 靴は何十足! 家電は十数台!
アメリカ 4人家族で一戸建てに住む。ガレージには大きな車が 2台
多くの木製の家具、多くの電化製品。日本よりかなりリッチ
クェート 広大な屋敷。召使 2人と 7人家族。高級車が 4台
24人掛けのソファー、ペルシャ絨毯数枚、物はサイズも数もビッグ
ブータン 3世代 14人の大家族。家具や電化製品は殆どなく、
仏壇と先祖の写真が大切に並べられている。
鍬、鋤など農業用品、臼と杵だけ
モンゴル 移動式家屋「ゲル」。3家族の親戚 9人と家畜が暮らす。
シンプルな家具とテレビがある
サモア 壁がない家、3世帯 10人。牛、豚、鶏を飼っている
ココナツの葉で編んだ敷物、タコノキ(常緑高木)のマット、カヌー
マリ粘土の家。第一夫人、第二夫人と子どもたち11人家族
農業用品、臼と杵、ツボ、かご、自転車くらい。大きな家具はない


●ここから見えてくるもの

  • 核家族から大家族まで、いろいろな家族の形がある
  • 家にも、粘土、わら造り、ゲルなど、いろんな家がある
  • 農機具、食器、床代わりの敷物など、本当に必要なものは多くない
  • 家畜は生活と切り離せない

●価値観やライフスタイルの違い

★私たちが「後進国、貧しい国」と呼んでいた国は、環境に適合した家で 3世代の大家族が豊かで幸せに暮らしている。
 家具、道具は必要最小限だが、家畜と共に生活しているから、私たちより便利で安心な生活をしている。

★私たち先進国では、家から溢れるほどの家具や家電、洋服や靴を所有し、
 物質的には豊かで便利だが、不自然な社会で不自然な生活をしている。
 加齢と共に、お金の不安、老後の不安が大きくなり、淋しい暮らしをしている。

●世界のふつうの家族の1週間の食事と食費

写真集『地球の食卓~世界 24か国のごはん~』(TOTO出版)の内容も秀逸!世界の食事情を見てみよう。

★日本 ・・・4人家族。1週間の食費は37,699円
 ガスコンロ、電子レンジ、炊飯器。
 米 2.7kg、パン、小麦粉、全乳、魚、うなぎ、肉、果物、野菜、調味料、デザート、加工品、飲料。
 過包装。海の幸がいっぱい

★アメリカ・・・4人家族。食費は 40,355円
 電気コンロ、オーブン、電子レンジ。
 レッドポテト 2.2kg、パン、パスタ、牛乳、肉、果物、野菜、スナック、デザート、加工品、ファーストフード、飲料など。
 体重との戦い

★クウェート・・・8人家族。食費は26,131円
 ガスコンロ、電子レンジ。
 各種パン 4kg、じゃがいも、ラムの脚 3.3kg、丸鶏 5羽、卵 30個、オレンジ、野菜、香辛料。
 石油がもたらす豊かな食事

★ブータン・・・13人家族。食費は 594円
 薪の火で調理。
 赤米 33.1kg、牛乳、チーズ、卵 11個、魚の干物、野菜、オレンジ、バナナなど。
 物価が安い。唐辛子はおかずの定番

★マリ ・・・15人家族。食費は3,113円
 薪の火で調理。乾燥トウモロコシ 33kg、魚の干物 2.2kg、トマト、乾燥オクラなど。
 「好物」なんて考えたことはない。

★チャド ・・・6人家族。食費は143円
 薪の火で調理。配給のもろこしと大豆の混合食品、ナッツ類、野菜、ヤギの乾燥肉 270g、魚 210g。
 ふるさとを逃れて、難民キャンプ

~世界の食の供給量・物価・品質・食に関する病気や疾患率からみる~
【 食事情 総合ランキング 】

 1.オランダ
 2.フランス
 3.スイス
 4.デンマーク
 5.スウェーデン
 :
  21.日本・米国
 :
123.エチオピア
124.アンゴラ共和国
125.チャド共和国
NPO法人オックスファムデータより


●ここから見えてくる問題

  • チャドでは、子どもの 3分の 1が飢餓状態
  • 先進国や中東では肥満や糖尿病患者が多い
     *クウェートは 42%が肥満
     *一方、アフリカなどでは飢餓や衛生状態が悪く、伝染病で死亡する人が多い
  • 日本は物価が高い。過包装でごみを販売しているようなもの

今までは「時間の節約、簡単に手早く、世界の食べ物」を求めて、「大量生産、大量消費、大量破棄」をしてきた。
人々はそれを「進歩だ」と信じてきた。
しかし、その結果、世界のいたるところで貧富の差ができ、飢餓・貧困、戦争の火種が増えた。
今後は真逆の考え方「より近くで、より少なく、ゆっくり」と、生活の質を豊かにする暮らしをめざした方がいいのではないだろうか。

●幸せな未来を

★地球と調和、自然と調和、地域と調和を
★核家族から三世代家族へ
★家庭菜園、市民農園など、農的生活を

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