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食の安全:農薬編

2018年01月31日


食べ物や空気、水で私たちの身体は作られている。
今回は、心身ともに健康で生き生き暮らすための安全・安心の食を脅かす農業についてまとめました。

(落合真弓)

●ミツバチがいなくなった

ある日、ミツバチが消える...「真犯人」の正体 などより)

★2006年頃から世界のミツバチが失踪・・・「蜂群崩壊症候群(CCD)」
★作物の受粉をするミツバチがいなくなったら栽培に深刻な影響
★植物全体の 4分の 3は、昆虫の花粉媒体で命脈を保っている
★「すでに北半球のミツバチの 1/4が消えた」ともいわれて 2030年代には全域化

【アインシュタインの予言】
「もしハチが地球上からいなくなると、人間は 4年以上は生きられない。
ハチがいなくなると、受粉ができなくなり、そして植物がいなくなり、そして人間がいなくなる」

●その原因として考えられるのは

★ミツバチにたかる寄生虫、病原菌、原虫、ウイルス
★花の減収や農作物の単一栽培による栄養失調
★通信などの電波塔から出る人工的な電磁波
★農薬品の化学物質
 特に、ネオニコチノイド系農薬の使用拡大時期にミツバチ以外の「花粉媒体昆虫」も減少しているので、
 真犯人は「ネオニコチノイド系の農薬」と考えられている

●ネオニコチノイド系農薬とは

★1990年代から使用が始まった新型の農薬・殺虫剤
★昆虫に対して強い神経毒性を持つが人には安全とされてきた
★タバコのニコチンに構造が似ていて昆虫の神経系に作用
★従来の「有機リン酸系」の農薬とは段違いに人や環境に安全とされてきた
★浸透性、持続性などに優れ、量、回数とも少ない散布でよい
★「夢の農薬」として瞬く間に世界中に広がった
★家庭用の害虫駆除剤やペット用にも使われている

●ネオニコチノイド系農薬の影響

★残留性が高く、土壌や水に毒性成分が蓄積しやすい
★浸透性が高いので、洗っても落ちない
★生物の免疫反応を低下させ、感染病にかかりやすくさせる
★生態系絵の影響があり、生物の多様性が崩れる可能性あり
 オランダでネオニコチノイド系農薬を使った土地において、野鳥の明らかな現象報告
★神経発達障害との関連など人への影響

  • 2013年 12月、EUは「ネオニコチノイド系農薬 2種とヒトの神経発達障害に関連がある可能性」を公式発表
  • 米国などで発達障害や脳腫瘍など、農薬による子どもの健康被害を警告
  • とりわけ胎児・小児など脆弱な発達中の脳への影響が大きいと懸念

●欧米は使用規制、日本は使用緩和

★2000年代初頭からEUでは農薬の規制が始まり、以後厳しくなる・・・予防原則(※)
★2012年、米国小児学会は、子どもの農薬曝露を減らすよう勧告、ラベル表示義務
★EUなどの規制強化の動きとは逆に、日本はネオニコチノイド系農文くの食品残留基準を緩和、販売・使用を認めている
※予防原則とは、化学物質や遺伝子組換えなどの新技術などに対して、人や環境に対する悪影響について科学的に因果関係が十分証明されなくても規制措置すること

単位面積当たりの農薬使用量国際比較.png

●農薬や化学肥料を使わない農法一例

★生ごみや草を利用した「菌ちゃん農法」
 NPO法人大地といのちの会、「虫を敵とせず、草、菌を活かす」農法、全国で講演
★循環農法
 赤峰勝人さん、「草、虫、菌を敵としない」農法、なずな農薬、「百姓塾」を主宰
★自然農法
 川口由一さん、「耕さず、草や虫を敵としない、肥料と農薬を持ち込まない」という三原則、「赤目自然塾」を主宰

●安全・安心な食生活は予防原則から

★無農薬、無化学費用の農作物を選ぶ(有機農家の人と仲良くなろう)
★家庭菜園でおいしい野菜を自分で作る
★農薬規制を政府に働きかける
 ⇒インターネットなどで情報を探し、行動に移そう!!
★自然と調和した農業へのシフトを働きかけよう

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