地球村通信2007年10月号 巻頭言

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ミツバチの驚異の世界  (2007年10月)

NHKの「ダーウィンがやってきた」という番組で「ミツバチの世界」を見ました。
その驚異の世界を紹介します。

ミツバチの巣は、1匹の女王蜂と1万匹以上の働き蜂がいます。
働き蜂もメスで、オスはいません。ミツバチの巣はメスだけの世界です。
働き蜂の寿命は1ヶ月。女王蜂の寿命は3年。同じメスなのに寿命は30倍。
働き蜂は、蜜を集める係、巣を作る係、育児係、巣の温度調整係など、役割(分業)がはっきりしています。
女王蜂は、3年間の寿命の間、毎日1000個以上の卵を産み続けるのです。
これは、約1分に1個の産卵です。一生で100万個以上の産卵をするのです。

働き蜂の寿命が1ヶ月ですから、女王蜂が毎日1000個以上の産卵を続けると、当然、働き蜂が増えていきます。
そして定員の2倍、2万匹を超えたとき、分封(分家)が始まります。
分封は、女王蜂は1万匹の働き蜂を連れて巣を出ることです。
その途中、ミツバチの大群が信号機に群がったりして話題になります。
大群は新たな場所に巣(新家)を作って、女王蜂が産卵を始めることで、また新しい生活が始まります。

女王たちが出て行った本家の方にも、大きなドラマがあります。
女王が出て行ったので、ここには働き蜂しかいません。
早く体制を整えないと巣は滅びてしまいます。働き蜂の寿命は1ヶ月ですから大変です。
不思議なことに、女王蜂のいなくなったその時だけ、オスが生まれます。
女王蜂は巣を出て行く時だけ、オスを生んだのです。
オスの寿命は、働き蜂と同じく一ヶ月。オスの役割は交尾だけ。
オスは働き蜂に餌をもらいながら、交尾の準備をします。

巣の中では、もう一つ異変が起こります。
育児係の働き蜂は、数匹のメスの幼虫にだけロイヤルゼリーを与えます。
六角形の部屋とは形の違う部屋(王座)の幼虫にだけロイヤルゼリーを与えるのです。
ロイヤルゼリーを与えられた幼虫(複数)だけが女王蜂(候補)になります。
女王蜂(候補)は生まれるとすぐ殺し合いをし、生き残った一匹だけが本当の女王蜂になります。

その幼い女王蜂に、すべての運命が任せられるのです。

働き蜂の寿命は1ヶ月・・・タイムリミットが近づいています・・・。
ある日、その地域一帯のすべてのミツバチの巣から、若い女王蜂と若いオスが一斉に飛び立って上空に向かいます。
空中で、女王蜂は10~20匹のオスと交尾します。
女王蜂は生涯でただ一度の交尾をするのです。
そして精子を体内に蓄え、毎日1000個以上の産卵を続け、3年間の生涯で100万個以上の産卵をするのです。

オスは交尾すると、腹が裂けて、その場で死んでしまいます。
交尾できなかったオスも、自分で餌をとれませんから、やがて餓死します。

まさに驚異の世界ですね。
なんという生き方!・・・なんという残酷な!・・・と思うかもしれませんね。
でもこれは、何百万年の試行錯誤の末にたどり着いた最適な「生き方」なのでしょう。
なぜなら、ミツバチやアリは生きるために大きな社会を作ったからです。
大きな社会を作るためには、このような役割や分業が必要なのです。

「じゃあ、人間社会と同じだ」とは思わない方がいいと思います。
私たちの今の社会は、まだ100年もたっていないのです。
現代社会には、成功の経験も成功の実績もないです。
実績があると言えるのは、数千年の伝統のある先住民の生き方くらいなものでしょう。

過去のすべての巨大文明は、自然破壊と戦争で滅亡しました。
現在の世界文明は、過去のいかなる文明よりも巨大であり、大規模な自然破壊と戦争をしています。
このままでは破局が避けられません。
現状の人間社会は、地球の許容範囲を大きく逸脱しているのです。
それなのにまだ、世界のリーダーも、国のリーダーも、それに気づかないのです、気づこうとしないのです。
 
 一人ひとりが、自然に対して謙虚になり、できることを始めること。
 私たちは、自然を敬い、自然への畏怖を持ち、
 これ以上、自然を破壊してはいけないのです。

『いのち』と『虹の天使』  (2007年10月)

このたび、冊子『ありがとう』シリーズの本2冊(『いのち』『虹の天使』)を、出版しました。
 
★ 『いのち』
最近、いじめ、自殺、殺人、見捨てられて死亡するケースなど、
「なぜそんなに死に急ぐの? なぜそんなに簡単に人を殺すの?
なぜそんなにいのちをおろそかにするの?」と思わされる事件が多いです。
心を病んでいる人も増えています。ちょっとしたことで腹を立てたり、
絶望したり、我を忘れたり、誤作動したり・・・。
それだけ、ふだん無理をして、ぎりぎりの状態、不自然な状態で生きているのでしょう。
だから、ちょっとした事で狂ってしまう要因を抱えているのでしょう。
そして、もう一つ、新聞、テレビから入る犯罪、事件などのバッドニュース、
雑誌やコミックから入る殺人や破壊や狂気のバイオレンス・・・。
 
世の中には、グッドニュースとバッドニュースがあります。
グッドニュースとは、「こんな素晴らしい事があった、こんな素敵な人がいる」
バッドニュースとは、「こんなひどいことがあった。こんな悪い人がいる」
というニュースのことです。

現状の新聞、テレビのニュースはどちらをどれだけ報道しているでしょう。
バッドニュースがほとんど(95%以上)です。
こういうものばかり見せられ、聞かされれば、人々はどうなるでしょう。
人々の心はすさみ、自分自身に何かが起これば、自分もバッドニュースを演じるようになるでしょう。
もしもメディアが、グッドニュースをメイン(95%以上)に知らせるようにすれば、世の中はうんとよくなるでしょう。
毎日、膨大なエネルギーと資源、手間や時間をかけて、バッドニュースばかり流しているメディアには、現状の世の中について大きな責任があると思います。
今後は、グッドニュースを流すか、バッドニュースを流すのをやめるようにすればいいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
冊子『いのち』は、こんな今、いのちの大切さを思い出してもらおうと思って書きました。

★ 『虹の天使』
「虹の天使」とは、前月号でも書きましたが、「世界が滅びようとする時に、世界を救うために現れる人たち」です。
いま、世界は、環境破壊、飢餓貧困、紛争、戦争など、危険な方向に向かっています。
この方向を変えるには、
・事実を知ること
・できることを始めること
・周りの人に伝えていくこと
です。
 
「虹の天使」とは、それを精一杯やっていく人のことです。
「虹の天使」になるには、どうすればいいか・・・。
この冊子『虹の天使』では、「虹の天使」への道筋について書きました。
 
・「非対立」 争わない、戦わない、腹を立てない、受け止める
・「実践力」 行動する、伝える、対話する
・「人間力」 本質を見抜く、先を読む、判断力、解決力、リーダーシップ
・腹を立てない、モノサシ(囚われ)をはずす、人を裁かない
・幸せのたねをまく、木を植える
 
これが身に付けば、あなたは「虹の天使」です。
「虹の天使」が一人いれば、周りが変わり、そこからまた「虹の天使」が現れます。
「虹の天使」が増えれば、社会が変わり、世界が変わり、そして未来が変わるのです。

「虹の天使」になるために一番大切なのは、「怒り」を手放すことです。
「自分が正しい!」という正義感が、怒りを生み、争いを生みます。
問題解決には、「正義感」という囚われをはずすこと。
問題解決の鍵は、「正義感」ではなく「愛」です。
愛をもってことに当たれば、問題解決ができます。 
「虹の天使」になるための大切なポイントを、この本に託しました。

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