地球村通信2009年1月号 巻頭言

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【巻頭言】 ヒトはどこから来たのか  (2009年1月)

★ヒトの進化
ヒトは、46億年の地球の歴史上で、ほんの数百万年前に現れました。
ヒトの先祖は1800万年前にテナガザルから分岐しました。
1400万年前、オランウータンから分岐しました。
900万年前、ゴリラから分岐し、700万年前、チンパンジーから分岐しました。
ヒトは直立になり、手が自由に使えるようになり、頭脳が発達しました。

★群れで暮す
身を守るにも狩りをするにも群れの方が有利です。
弱いものほど大きな群れを作り、強いものほど少数で暮らします。
シマウマは何百頭の大きな群れを作り、ライオンは数頭の群れで暮らします。
動物によって、群れには適正規模があり、ヒトの群れは100人まででした。

★ヒトの暮らし
ヒトは、他のサルや霊長類と同じように雑食だから、狩りもするし採集もします。
女性は多産で育児期が長いから育児や保育に専念、男性が狩りに出るなど社会的分業が発達します。
チンパンジー、ゴリラも、この程度の分業を行なっています。
食料が多ければ群れは大きくなり、食料が少ないと群れは小さくなります。
群れの大きさは、得られる食料の量に比例します。

★群れの拡大
環境に恵まれ分業がうまくいくと群れが大きくなります。
群れが大きくなると、優秀なボスが求められます。
優秀なボスがいなければ、群れは小さくなります。
優秀なボスが現れると、群れは大きくなります。
さらに群れが大きくなると、もっと優秀なボスが求められます。
優秀なボスが現れると、群れはさらに大きくなります。
優秀なボスが続くことで、群れが大きくなります。
とはいえ、群れの大きさは自然の許容量を超えることはできません。
ここまでなら、ヒトはまだ自然と調和して生きていました。

★自然からの逸脱
優秀なボスが続いた群れは、食料の必要性が高まりました。
その中で、ヒトは農業を発見しました。農業は自然の逸脱の第一歩でした。
農業によって、自然からは得られない食料を得ることができるようになりました。
そのことで人口が増大し、群れが大きくなりました。
群れが大きくなると、より多くの食料が必要となりました。
農地の拡大のために、森林破壊が広がりました。
食料生産が増加すると、人口も増加しました。
食料生産に余剰が出ると蓄積が始まりました。
食料の備蓄が、富のスタートとなりました。
富の増加が、ボスの権力の増大となりました。

★文明の誕生
農地の拡大(森林破壊)、食料の蓄積(富の蓄積)、人口増大が始まりました。
自然の中で生きてきたヒトは、新たな道を歩み出すことになりました。
人口増加すると、それを支配するためには階級が必要となりました。
一般の人々を支配する人を作り、それを支配する人を作り、それを支配する人を作りました。
そして一番上の者を王と呼ぶようになりました。
ここに支配する仕組み、支配する秩序(社会)が生まれました。
社会を維持するために、強い権力が生まれました。

★権力、支配
王は強大な権力を求めるようになり、多くの富を求めるようになりました。
王は、権力や富を自分一代では終わらせたくなくなりました。
王は、わが子を次の王にしたくなりました。王権の世襲制を求めるようになりました。
世襲制を可能にするには何が必要か。作り出されたのが宗教。全能の神。
王権は、全能の神から与えられたもので誰も逆らうことができないもの。
王権の世襲制が実現した社会は、領土を拡大し、富を拡大し、その権力を誇示するために、
巨大な建造物を作りました。巨大なピラミッド、宮殿、城、万里の長城・・・。
富の象徴、権力の象徴として、より大きなものを作るようになりました。
それらの建造には、多くの労働力、多くの資源、多くのエネルギーを浪費しました。
それが森林破壊、砂漠化などの環境破壊を起こし、結果として巨大文明は全て滅亡しました。
現在、私たちは過去に繰り返してきた過ちを、最後の実験で確認をしているのかもしれません。
地域文明での崩壊は一地域の滅亡ですが、今回は世界文明なのです。

【巻頭言】 ことし一年は  (2009年1月)

一言でいえば、今年は世界的な景気後退、政治的混乱が続き、ヘビーな1年になるでしょう。
環境対策面は、各国の利害が対立して、なかなか前に進みません。
日本も政治的混乱、経済的混乱の年になります。

★世界的な景気の後退
アメリカのサブプライムローンに端を発した世界的な金融危機と、アメリカの自動車会社
ビッグスリーの経営危機が、世界経済の足を引っ張るでしょう。
ブッシュ大統領は「大規模な公的資金(税金)の投入」を表明していますが、
議会にも国民にも反対が多く、欧州が「自動車産業の大規模な業界再編」をしている現在、
アメリカ政府が「大規模な公的資金を投入」して自動車産業を救済することには大きな疑問があります。
今年は、世界的な金融危機と株価下落が続きます。

★環境悪化、異常気象
地球温暖化による異常気象(豪雨、熱波、干ばつ)が増え、農作物の打撃(食糧危機)、
大量の環境難民が発生します。大型の台風やハリケーン、大地震も増えるでしょう。
社会不安と経済不安、経済格差の不満が高まります。

★環境と経済のジレンマ
中国、インドなど人口大国が年率10%以上で経済拡大、二酸化炭素の排出量も
年率10%で増大しています。先進国が大幅に削減し、途上国に対して大幅な資金援助、
技術援助しない限り、世界全体の二酸化炭素の排出量を削減することはできません。
環境優先の欧州諸国と、経済優先の日本とアメリカは意見が対立しています。
日本とアメリカはいまだに「二酸化炭素の大幅削減は経済に悪影響を与える」という立場を取っています。
まさにタイタニック号で、酒盛りを続けている一等船客のような国です。

★紛争の拡大
「9.11」から始まったアメリカの「テロとの戦い」という名のテロによって世界に
紛争とテロが増大しました。
その張本人ブッシュ大統領(共和党)がオバマ大統領(民主党)に交代し、
イラク戦争は終結に向かいますが、米軍は全面撤退するのではなくアフガンへ
移動するにすぎず、戦場が変わるだけで、紛争はかえって増大するでしょう。

★日本は混乱
・政治不信、経済不安が大きくなる
・無駄なばらまきに国民の反発
・無駄な公共事業、ダム計画に地域の反発
・麻生政権の理念なき政治、アメリカ追従に国民の反発
・麻生政権の支持率、自民党の支持率が低下
・解散総選挙の結果、政権交代が実現
・社会がいい方向に向かうかどうかは、市民の意識しだい。
・市民が目先の景気回復を求める限り、政権が代わっても社会は変わらない。

★未来のビジョン
・国としてめざす方向(ビジョン)を明確にする
「安心して暮らせる国、食料自給、資源自給、エネルギー自給、環境重視」
・食料など生存に不可欠な資源(basic needs)の自給自足をめざす
・巨大開発を大幅カット(ダム、自動車道路、空港、埋め立てなど中止)
・公共交通の整備(脱自動車社会へ)
・公共事業費の大幅カット
・公共事業費と社会保障費の比率の逆転  3:1 ⇒ 1:3
⇒医療、福祉、老後は大幅に改善する。消費税を上げる必要はなくなる。
・道路特定財源を一般財源化し、環境保全、食料自給率回復に回す。
・自動車優先社会 ⇒ 公共交通を整備し、二酸化炭素を削減する
・中央集権 ⇒ 地方の自立へ ⇒ 道州制
・国家予算の二重帳簿をやめる
日本の国家予算には、公開されている一般会計(80兆円)と別に、
公開されていない特別会計(200兆円)があります。
特別会計が無駄な公共事業や、天下り行政法人の無駄な事業の温床になり、
土建政治を支えてきました。日本独特の二重帳簿をやめ、国家予算を一本化し、
国民に見えるようにすることです。

★私たちに必要なこと
・政治や経済に関心をもとう
・おかしいことに疑問を持とう
・いろんなことに関心を持とう
・「幸せってなんだろう」
・「何のために生きるんだろう」
・「自分の一生の目的は」
・「子供たちにどんな未来を残すのか」 を意識しよう。

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