地球村通信2012年2月号 巻頭言

このエントリーをはてなブックマークに追加

「社会は変えられない」と思う人が多いと、社会は変わらない。

「社会は変えられる」と思う人が多くなると、社会は変えられる。

かんたんなことなのだ。

「問題を引き起こしたマインドセットを変えない限り、
その問題を解決することはできない」

アインシュタイン

ということは、
「問題を引き起こしたマインドセットを変えれば、その問題を解決することができる」のだ。

マインドセットとは「先入観、囚われ、暗黙の了解」という意味で、現状のマインドセットは「経済は成長しなければならない。人類は進歩し続けなければならない。

便利快適を求め続けなければならない」ということなのだ。

ここを変えない限り、本当の意味で世の中は変わらないのだ。

例えば、フロンがいけないとなると代替フロンになり、代替フロンがいけないとなるとノンフロンになり、売上や便利快適を求め続ける。

ガソリン車がよくないとなるとハイブリッド車、電気自動車に替えて売上や便利快適を求め続ける。

原発がよくないと分かると太陽光発電に替えて売上や便利快適を求め続ける・・・。

原発の危険さえ認めようとしない人たち、現状のままでいこうとする人たちがいるのだ。

★事実を知らさなければならない

いまだに国や企業は「原発がなくなると停電になる!経済が破たんする!」という情報を流して人々をコントロールしようとしている。

そのために使われる膨大な予算や費用は、私たちが支払う税金や電気料金なのだ。

それに対して、「そうではない。電気は足りている。経済も破綻しない」という事実を知らせる費用もまた私たちのお金なのだが、その金額には1万倍以上の差がある。

まったくもってひどい話だ。

しかし、それでも事実を知らさなければならない。

多くの人が事実を知ると社会は変わる、社会は変えられる。

★国民投票

日本が他の国と比べて遅れている点、劣っている点は、国民投票がないこと。

先進国では、国のトップ(総理、大統領)、重要法案は国民投票で決める国が多い。

途上国でも国のトップを国民投票で決める国が増えてきた。

日本でも原発、TPP、米軍基地、安保条約、自衛隊海外派遣などの重要法案は国民が決めるべきだ。

「重要法案の国民投票」「首相の公選」を実行しなければならない。

★東京「原発」都民投票/大阪「原発」市民投票

国民投票の前哨戦として、私たちが取り組んだのが「原発の是非を問う住民投票」です。

東京都と大阪市で有権者の2%の署名を集めれば大阪市議会、東京都議会に住民投票の実施を請求することができるのです。

大阪では私も呼びかけ人になり、『地球村』事務局のスタッフも多数協力し、12月10日からの1ヶ月間で、法定数である対象地域の有権者の2%(4万2000人)を上回る6万1000人の署名を集めることができました。

東京は現在、期間は2ヶ月で2月9日まで取り組んでいます。

東京都民や周辺地域の方はぜひ、ご協力ください。

「原発」都民投票ウェブサイト:http://kokumintohyo.com/branch/

★地域『地球村』から始めよう!

世界を変えることに最も重要なことは、

  • ① 事実を知らせること
  • ② 国民投票、住民投票を実現すること
  • ③ 市民がつながること(地域、全国、世界)

そのために、まず以下のようなかたちで地域『地球村』をスタートしたいと思います。

  • ・『地球村』の仲間が中心となって地域のグループを作る
  • ・名称に『地球村』を付けてもいい(付けなくてもいい)
  • ・地域の『地球村』の仲間とつながり、全国の仲間とつながる
  • ・『地球村』のイベント(講演会やツアー参加など)に特典がある

詳細は事務局にお問い合わせください。

★世界は一瞬にして変わる

ベルリンの壁の崩壊、ソ連の崩壊、東西対立の終わり、中東の春など、変化はどんどん広がっています。

多くの人が「世界は変わるかもしれない」と思い始めています。

それがもっと広がり、多くの人々が「世界は変わる!」と確信した時、世界は突如、一瞬にして変わるのです。

ドミノ倒しのように、止めることができなくなるのです。

オセロゲームのように、一つ一つのコマをひっかり返し合って、行きつ戻りつしながらでも、コーナーを取れば一挙にすべてがひっくり返るのです。

★私の夢

ある朝、目覚めて窓の外を見たら、町中の人たちが抱き合っていた。

全ての戦争が終わったんだ!世界中で平和が実現したんだ!

もう戦わなくていいんだ!もう殺し合わなくていいんだ!

みんなが、そのことを喜び、そのことに感謝し、歓喜の声を上げていた。

いま『地球村』事務局は1,2年生のスタッフが過半数で、若さと熱意と元気にあふれています。今夜も、さっきまで事務局スタッフたちと熱く語り合っていました。「世の中を変えたい!」「みんなが幸せな社会を実現したい!」
今月号は、その熱い思い、熱い話題を書きました。

★ソ連の崩壊

1991年、ソ連は突然崩壊した。

あの大事件の陰には、名もなき英雄たちの知られざる行動があった。

当時、ソ連政権内部では、民主化を主導していたゴルバチョフ大統領派と、それに反対する保守派が激しく対立、ついに民主化を発表する日の前日、保守派がクーデターを起こし、軍部を掌握した。

ゴルバチョフ大統領を逮捕、監禁し、ゴルバチョフの参謀エリツィンらがいたホワイトハウスを戦車で包囲することを命じた。

しかし、命令を受けてモスクワに出動した戦車隊は、何万人というモスクワ市民に取り囲まれ、激しい抗議を受けて立ち往生。

戦車隊の若い隊長は戦車を降りて市民の声に耳を傾けた。

それは命令とは全く逆の話であった。

一人でホワイトハウスに向かい、エリツィンらと話し合った。

戻ってきた彼は部下たちに、「私は市民の側につく。君たちは自由だ。自分で判断しなさい」と告げた。

兵士たちは悩んだ末に彼に従い、戦車隊は方向転換して撤退した。

市民から大歓声が上がった。

※私は当時、この映像をテレビで見ており、とても感動した!

そして、世界中の人が感動したことだろう!

その時、同時進行で、クーデターを起こした保守派の臨時政権の記者会見が行われていた。

保守派による臨時政府代表の「国家に反逆する者たちを制圧した」という発表に対して、若い女性記者が「国家に反逆しているのはあなた方だ」と激しく抗議した。これは当時のソ連では、ありえない場面であった。

さらに、厳しい報道規制をかいくぐって1人のジャーナリストが命がけで、これらの一部始終を報道した。

この時、多くの名もなき英雄たちの勇気ある行動が、この歴史的な大事件に大きな役割を果たした。

今年の年末、NHKテレビ番組「英雄たちのその後〜ロシア民主化20年」で、このことを紹介していた。

彼らは当時を振り返って、「あの時は夢中だった。しかしこの20年間、一度も忘れることはなかったし一度も後悔したこともなかった」と語った。


★ベルリンの壁の崩壊

ソ連崩壊の直前、ゴルバチョフ大統領の民主化の波は東ヨーロッパにも波及、東西ドイツの国民にも大きな変化と期待を生み出していた。

その波に押されて、東ドイツ政府は1989年11月9日、「旅行許可証の規制緩和」を行ったが、これが「ベルリンの壁」の崩壊を招いたのだ。

その政令案は、なぜか、十分な審議なしに国会を通過した。

さらに、その発表では、なぜか、「ベルリンの壁を除く」という部分が「ベルリンの壁を含める」と読まれた。

そして、「いつからか」という記者の質問にも、なぜか、「いますぐだ」と答えた。これらは、すべて間違いであった。

しかしそれが、なぜか、そのままテレビニュースとして世界に流れたのだ。

歓喜する東西ドイツの市民が「ベルリンの壁」に集まって、何も指令を受けていない国境警備隊と衝突したが、何万人という市民に囲まれて国境警備隊は開門せざるを得なかった。

開門されて合流した東西の市民は歓喜し抱き合った。

ハンマー、つるはしを持った東西の市民がベルリンの壁を壊し始めた。

これは三日三晩続いた。この感動的なシーンは全世界に報道され、この年1989年のクリスマスには全世界は東西の冷戦の終結を祝った。

※私もこの感動的なシーンに涙を流した。

世界中の人々も、平和の実現に歓喜し、涙を流しただろう。

★世界を変える主役は市民

いまや革命の主役は市民だ。

昨年、エジプト、シリア、リビアなど中東の独裁政権も次々と倒されたが、この「中東の春」の主役も市民だった。その大きな原動力はfacebookだったと言われている。

20年前、30年前、勇気あるジャーナリストが命がけで流した情報が市民を動かしたが、いまでは無数の市民が携帯やスマートフォンで流す情報や画像が世界を動かすのだ。

★なぜ変わらなかったのか

情報をコントロールする者が、社会をコントロールすることができる。

国や企業、マスコミの流す情報が、「社会はこういうものなんだ」と信じさせている。

誰もが問題点や矛盾に気づいているけれど、それを口にしたり、行動した人が失敗する姿が報道されることで、「世の中は変えることはできないんだ」と信じてしまう。みんながそう信じることで、この社会が成り立っているのだ。

だったら、それを変えるには、「そうではない。それ以外の道もある」「別の考え方、別の方法がある」ということを知らせればいいのだ。

事実を知らせること、どうすればいいか知らせること、多くの人が「社会を変えよう」「社会は変えられる」と信じることで社会は変わるのだ。

2012年4月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30